街に時間が流れました。夜になるとママの話が長いです。【超超長文】
前回のお知らせで「過去最長」と書きました。あれから2日しか経っていませんが、記録を更新します。今回も長いです。前回がカップ麺1個分なら、今回は替え玉付きです。それでは始めます。
■ アスオタウンが、およそ3倍になりました
まず街そのものが大きくなりました。東に商店街と飲屋街、南に住宅街ができました。商店街には「アスオ商店街」のアーチがかかり、肉屋、魚屋、駄菓子屋が並んでいます。住宅街には民家が密集し、ブランコとすべり台と砂場のある公園まであります。さらにスーパーとコンビニとバイク屋も開店しました。バイク屋には、ちゃんとバイクの形をしたアメリカンバイクが並んでいます。「ちゃんとバイクの形」とわざわざ書いたのには深い事情がありますが、後述します。
そして道です。ついに車道ができました。センターラインのあるアスファルトの道路を、車が走っています。歩道があり、横断歩道があり、信号機まであります。信号が赤になると、車はちゃんと横断歩道の手前で止まります。この街の車は、誰も見ていなくても信号を守ります。皆さんも見習ってください。ちなみに歩行者(あなた)は車道のど真ん中を歩いても轢かれません。この街の交通安全は完璧です。
■ 全部の建物に、入れるようになりました
前回の時点では、建物は「外から眺めるもの」でした。今は違います。民家も、店も、神社も、全部入れます。中にはそれぞれ内装があり、店主がいて、近づくと話しかけてきます。カフェのマスター、パン屋さん、交番のおまわりさん、銭湯の番台、駄菓子屋のばあちゃん。本屋には例の本屋の婆が店番をしています。404ページとの兼業です。働き者です。
■ 街に時間が流れるようになりました
ここからが今回の本題です。アスオタウンとアスオパークに、現実の時間と連動した朝・昼・夕方・夜が実装されました。朝は空気が澄み、昼は明るく、夕方は街全体がオレンジ色に染まり、そして夜(19時〜朝5時)は——ちゃんと暗くなります。そして暗くなった街で、街灯が灯り、ちょうちんが揺れ、飲屋街のネオンが光ります。夜のスナック街のネオンは自分で光っています。物理的な話をすると「暗くした上から発光体だけ描き直す」という処理をしているのですが、そういう無粋な話はやめましょう。ネオンは、光っているから美しいのです。
■ 夜の街は、ちゃんと夜です
時間ができたということは、営業時間ができたということです。夜のアスオタウンでは、民家に近づくと「もうおやすみ中みたい」と表示されて入れません。健全です。カフェもパン屋も花屋も銭湯も「本日の営業は終了しました」。健全です。では夜は何も楽しめないのかというと、逆です。夜こそ本番の店があります。居酒屋、ラーメン屋台、24時間営業のコンビニ、そして交番(おまわりさんは寝ません)。それから——飲屋街の2軒のスナックです。
■ スナックじゅりあは、夜だけ営業します
飲屋街の「スナックじゅりあ」は、昼間はネオンが消え、ドアに「準備中」の札がかかっています。夜になると営業開始です。カウンターにはじゅりあママ(おばあさん)と、新しく入ったジェシカがいます。ジェシカは若い子で、いつも「タクサンノンデクササイ ワタスモイッパイイタドキマス」と言っています。日本語が少し不安ですが、心はこもっています。
一方「スナック夢(どりいむ)」は、昼の間は「カラオケ夢(ビジョン)」として営業しています。夜は夢と書いてどりいむ、昼は夢と書いてビジョン。昼はカラオケだけ。ドリンクはウーロン茶だけ。夢ママは昼夜二毛作で店を回しています。経営努力です。
■ じゅりあママの話が、長いです
ここは正直にお伝えします。じゅりあママに近づくと、人生訓が始まります。約650文字あります。19歳で家出してこの街に来た話、キャバレーの皿洗いの話、店を3回潰した話(1回目はオイルショック、2回目はバブル、3回目は男)、保証人には絶対なるなという話、ハンコは押す前に三日寝かせろという話、悔しさは燃料で悲しみは肴で涙は水割りの水だという話。長すぎて吹き出しに収まらないので、吹き出しの中を自動でスクロールする機能を新規開発しました。技術が完全に無駄遣いされています。途中で「…ちょっと、聞いてる?」と絡んでくるところまで含めて、ぜひ最後まで聞いてください。
■ 「飲んでいきますか?」
そしてママの話を最後まで聞いた人だけに、ご褒美(?)があります。「飲んでいきますか?」と聞かれるのです。「はい」と「いいえ」が選べます。「いいえ」を選ぶと何も起きません。「はい」を選ぶと——顔が赤くなり、20秒間、千鳥足になります。方向キーを押しても、まっすぐ歩けません。右に行きたいのに右斜め上に行きます。体は左右にゆらゆら揺れ、頭の上には「〜」が浮かびます。酔ったまま店を出て、夜の街をふらふら歩くこともできます。信号を守る車たちが、あなたを静かに待ってくれます。

▲ 実際のほろよい中の様子。夜の「のみや通り」にて。この後、彼はまっすぐ歩けませんでした。
■ 夜のアスオパークは、ナイトパレードです
夜は遊園地も変わります。夜のアスオパークでは、全アトラクションが営業終了します。観覧車は止まり、ドロップタワーのゴンドラは地上で眠り、海賊船は中央で静止します。前回「全アトラクションが常に動いています」と書いた口でこう言うのは心苦しいのですが、あれから電気代のことを考えたのです。
その代わり、夜のパークではナイトパレードが開催されます。⭐スター号、💖ハート号、🌙ムーン号、🎄ツリー号、🎵ミュージック号、👑クラウン号——電飾で光る6台の山車が、暗いパークの中を列になって巡回します。そして山車の先頭には、11人の鼓笛隊が行進しています。バトンを回すドラムメジャーを先頭に、小太鼓隊が交互にスティックを振り、ラッパ隊が金のトランペットを構え、全員が足並みをそろえて夜のパークを練り歩きます。音符が夜空にふわふわ昇っていきます。誰のためのパレードなのかは、考えないでください。あなたのためです。
■ AIデザイン全ボツ事件について
最後に、正直な報告です。今回の街の拡張にあたり、建物や家や車を画像生成AIでかっこよくデザインする計画がありました。何十枚も生成しました。その結果いただいた評価は「リアルすぎ」「家が斜め」「洋風すぎ」「銭湯も車もおかしい」「木もおかしい」、そしてとどめの「全部ボツです。全て元に戻して」でした。全部戻しました。現在の街は、一軒残らず手描き(プログラム描画)です。バイク屋のバイクが「ちゃんとバイクの形」なのは、AIではなく根性で描いたからです。AIには向き不向きがあります。学びました。
……以上です。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。まとめると、アスオタウンには時間が流れ、夜が来て、ネオンが灯り、ママの話が長く、飲むと千鳥足になり、遊園地では鼓笛隊が行進しています。文章にすると夢の話のようですが、全部本当です。今夜19時を過ぎたら、ぜひ夜のアスオタウンへ。ママがあなたを待っています。話は長いですが。